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東北STANDARD 開始いたしました。

東北には、厳しい環境の中で生まれ、伝わりつづけたものづくりがあります。工夫や知恵、想いを受け継ぎ、伝統技術を深めながら進化させ、伝えていく人々がいます。
TOHOKU STANDARD PROJECTは、東北のものづくりを軸として、東北に根付いた「暮らし方」を見つめる視点です。

私たちが訪れ紹介する先は、現在の東北地方の断片的な風景です。しかし「豊かな暮らし方」の定義が改めて問われる今、その場所に伝わる工夫や知恵は、日本に限らず世界の人々に、新鮮な感覚をもたらす可能性を潜めていると感じます。
これから月に一度、東北の工場や工房を訪ねて紹介します。「伝統工芸」、「美術」、「食」、「建築」、「音楽」をはじめとした、永い年月をかけて伝承されたものづくりの周辺(TOHOKU STANDARD)を記録します。そして対話・映像・書籍・ショップ・展覧会など、様々な媒体を用いて東北から世界に発信し、東北のものづくりの根底に流れる美意識や精神を未来へとつなげていきます。

趣旨に共感して頂ける企業・機関・個人の方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡ください。

このサイトを通じ、多種多様な東北の魅力にふれるきっかけをつくり、東北に住む人々や、これから東北を訪れる人々のプラットフォームとなり、様々な視点が行き交う仕組みをつくることができれば、何よりも嬉しいです。TOHOKU STANDARD PROJECT
代表:金入健雄(株式会社金入副社長/カネイリミュージアムショップ代表)
副代表:唐津宏治(株式会社ドローイングアンドマニュアル・プロデューサー)

http://tohoku-standard.jp/
お問い合わせ
info@tohoku-standard.jp

『これは巷のはなしでございあんす』(林 悦三郎 著 1973年)

八日町の河内屋さんのお向かいにございました楢舘弥三郎さんも、代々から酒醸造業に御旧家であんすが、岩泉町から八日町の夕日側に移ってからの当時は、二代目か三代目かと思います。 

明治中頃の記憶では、現代の長崎屋デパート、青和銀行のあたりに、角に二代目楢舘弥三郎さん一軒おいて隣に三代目金入文吉さんのお店がそれぞれございました。

二代目楢舘さんと、三代目金入さんは、どちらも御養子であり、また代数も二代と三代と余り違いが無く、一軒おいて隣りあっているということで、この御主人方は非常に競いが商売の方に向いで、どちらも実にいい業績を上げられたお店でございました。

当時の人気とすれば、若干金入さんの方が上だったものでしょうか。一方は二代目であり、片方は三代目ということで、田地の所有高などからいっても金入さんの方が少し多かったようですし、またご商売向きも、楢舘さんは酒造一本で、まあ堅実ではございましょうが、町の噂にとってみれば面白みがなく、金入さんの方は、季節季節の商いで、鮫の船入場に汽船で入ったものを、品物は何であれ商うという、新進的な商売ぶりであんしたから、どうもこっちの方に人気があがったようでした。この金入さんと同時代に同じような商いをした方に槻門さんがございます。つい先年まで三日町の木村書店がござる場所で商いをしておりましたお家で、ここの創立は明治の四年とか伺っております。

金入さんの初代の方は、確か福太郎と申して、旧藩時代には逸見様、つまり現在の南部自治会館におすまいしていて、後に是川、新井田に移られだ南部様のお家に、非常なごひいきを得だ商人だったそうです。

その2

この南部様のお家の初代の方は、殿様のお兄様にあたる方だったように聞いでおります。御長男にお生まれになったこの方は、殿様を継がないで、弟様が何代目かの殿様になったという事情については、こういったことを伝え聞いでおります。

このお兄様な方は、体躯が余りに不均衡にお生まれになり、例えば三勤交代で江戸さ上がっても、どうも諸藩の方々と一緒に公儀さ出てお話が出来ない。おつむりが大きくって、正常なおすわりが出来ない、というような状態であったので弟様が殿様の位につかれ、南部自治会館のところのお屋敷に別居し、相当の待遇を受け、一家の家中としての一席を得だという話でございます。

そういった重いお家から金入さんの初代である福太郎さんは、御愛顧を得でいた訳ですね。

福太郎さんは、初めはごく些細なかつぎ屋程度の商いで、季節のものは何でも、秋は雁とか鴨とかいうもの、あるいは春先になれば鯛とかすずきとかと、あらゆる季節のものを扱った商売だと聞いております。噺家はよく、江戸の触れ言葉の色々を面白おかしくやるようでございますが、自分の商いを触れ歩くということは、なかなかに難儀なものなんだそうでしてね。金入さんのご先祖も、初めのうちは回りを見て誰もいないか、後を見て誰も来ないか、と心配りをして誰もいないのを確かめてから、触れ歩きの稽古をしたという物語がございます。物をうるための触れ言葉であれば、誰にも聞いでもらえなかったら肝心の商売になりあんせんのに、とおがしく聞いでおりますが、慣れない当人にすれば、やはり身も縮む思いだったんでしょうねえ。

その3

また金入さんのお話として記憶に残っておりますのに、一日に同じ品物が三度店さ来た、ということでございます。

というのは、秋が来て初物として鴨えお店さ飾っておいたら、どなたかがそれをお求めになっていきました。

一方、逸見様のお屋敷では、初物であれ何であれ到来物の多いお家で、それが食料品であり毎日の使用以上であると、今みたいに冷蔵庫などの便利な施設がない時代であんすから、台所ではお使いにならないからといって、それを金入さんのお店にお廻ししていだったそうです。

そういう風にして、一旦うれだその鴨が、逸見様の旦那様のところから金入さんに廻り戻ってきて、そこで、またそれを店さ出しておいたら、どなたか御用のある方がござってお上げした。そしたら午後にまた、「あっこれは福太郎屋(金入)さ持ってげ」とひょっくり同じ鴨が、お屋敷から返って来た。その日のうちに、三度も同じ鴨が行ったり来たりしたっず、というお話でございました。

二代で、金入さんが身代を大きしたのも、ただでないそういった沢山の到来物が総て金入さんに廻されで、元々のそんなお引き立てのゆえんがなどと、当時のもっぱらの町の風聞でございました。

逸見様と鴨廻しの金入のちょっと御主も悪よのお的なハナシでございました笑

最後にそんなお殿様から

屋号と苗字を頂きましたお話でございます。

その4

それから、いったい金入いう苗字は普通にない苗字で不思議に思っておりましたが、その由来についてはこう聞いでおります。

明治になって、町人も苗字を許されるということになったので、いったい何と苗字にしたらいいか、お知恵を拝借したいと南部さんにお伺いを立てたら、「商人だもの、金がどんどん入るごどあ一番いいんだ。金入とつけなさい」といわれで、金入となったということでございます。

そしてまた、「商いをするには印つまり商標がなくてはならない。そこで、それはただの柱を建てると転ぶごどもあるんだから、それを違い棒にして屋根にかけると、地震がゆっても大丈夫だから、屋根に違いでその上に大きな石を上げるというのも、いい趣向だと思うな。そうすれば、風吹いでも屋根が飛ぶこともないんだから」というので、屋根に石に違い算木が金入さんの商標になった訳だと聞いでおります。

そうした折の効果でございましょう。三代目でりっぱに出来上がり、現在丸光デパートの横、番町で事務機のカネイリとして商売してらっしゃるのは、六代目の方で大層ご繁盛しておりますもんね。

その4

それから、いったい金入いう苗字は普通にない苗字で不思議に思っておりましたが、その由来についてはこう聞いでおります。

明治になって、町人も苗字を許されるということになったので、いったい何と苗字にしたらいいか、お知恵を拝借したいと南部さんにお伺いを立てたら、「商人だもの、金がどんどん入るごどあ一番いいんだ。金入とつけなさい」といわれで、金入となったということでございます。

そしてまた、「商いをするには印つまり商標がなくてはならない。そこで、それはただの柱を建てると転ぶごどもあるんだから、それを違い棒にして屋根にかけると、地震がゆっても大丈夫だから、屋根に違いでその上に大きな石を上げるというのも、いい趣向だと思うな。そうすれば、風吹いでも屋根が飛ぶこともないんだから」というので、屋根に石に違い算木が金入さんの商標になった訳だと聞いでおります。

そうした折の効果でございましょう。三代目でりっぱに出来上がり、現在丸光デパートの横、番町で事務機のカネイリとして商売してらっしゃるのは、六代目の方で大層ご繁盛しておりますもんね。

KANEIRI Museum Shop 6期間限定ショップオープンのお知らせ
KANEIRI Museum Shop 6 1/2
日時:2012/9/14(金)〜2012/10/4(木)
場所:仙台パルコ2F
   インフォメーション横 特設会場にて

「トウホクは、おもしろくて、かっこいい。」

東北ならではの、取り替えのきかない
素敵なモノやコトに囲まれた暮らし。
地に足の着いたまっすぐな生き方。
例えば
独特の風土がはぐくんだ個性と
現代を生き抜く斬新さを兼ね備えた、
東北六県の伝統工芸やデザインプロダクツのセレクトから。

東北の「ものづくり」の力を集約・発信すべく
せんだいメディアテーク・八戸ポータルミュージアム内常設の
KANEIRI Museum Shopが期間限定オープンします。

東北六県の伝統工芸品とミュージアムショップならではの
デザインプロダクツのセレクトとあわせて

・伝統こけし&こけし雑貨フェア
 各系統の本格こけしに加え、かわいらしいこけしにまつわるアイテムを多数ご用意
しております。注目のこけし工人さんの新作こけしも数量限定で登場します。
・NEWSEDフェア
 NEWSEDは「時間・時代・使用など、あらゆる意味で古くなったモノを、新たな視点
から見ることで、別の新しいモノとしてよみがえらせる」をコンセプトとした今注目
のプロダクトブランド。ウェットスーツやデニムのサンプル生地等新たな素材を使用
した新製品もお披露目です。
http://newsed.jp/products/
も開催いたします。

皆様の御来店心よりお待ちしております。

ウマジンの反響に焦っております笑!自分もウマジンになりたくなっちゃったあなた!詳細はオープンしたばかり十和田商店街の安斉勝さんの研究所まで!ちなみにこちらの素敵なラボでも安斉さんとのコラボ手ぬぐいも販売開始です!十和田の美術館に登場していたウマジンですが、これからの十和田秋祭りでも続々現れるらしいです!しかしウマジンって素材からシュールです! (Instagramで撮影)

結びにかえて、始まりのご挨拶。(長いです)

517-529展
昨日にて一万五千人以上の方々のご来場を頂き、無事会期終了いたしました。まずはご来場頂きましたお客様に厚く御礼申し上げます。本企画展沢山の方々にご協力頂きました。せんだいメディアテーク佐藤泰副館長様、甲斐室長、清水有さん、佐藤たかひろさんはじめ、3がつ11にちをわすれないためにセンターにご参加の皆様、今年の一月にオープンしたショップをあたたかく迎え入れて頂きました仙台市民の皆様。素晴らしいお話頂きました桂英史先生。心から、ありがとうございます。
そして
風張館長、渡辺さんはじめ八戸ポータルミュージアム、梅佳代さん浅田政志さん津藤秀雄さんはじめ八戸レビュウ関係の皆様。ハッチディレクターの吉川由美さん!吉川さんの素晴らしいディレクションが無ければ今回の企画展はありえませんでした。オープニングでご協力頂いた島守央子さん、ありがとうございます、『ソノサキニ』はもっと沢山の人にみられるべき作品です。
もちろんこのショップをやる前から、八戸や仙台やSNSの中ででいつも応援してくれる友人、トライポットや聖幸さんはじめいつものメンバー。ごぼう茶で急遽場を盛り上げてくれた須藤社長にも。ごぼう茶最高!
そして内田真由美さん、ありがとうございます。渋谷のこの場所に連れてきて頂いた御恩一生忘れません。
そして北川一成さん、助川さんはじめGRAPHの皆様。素晴らしい会場の意匠ありがとうございます。ヒカリエの扉が一瞬で我らの蔵になりました!また後でまた書きますが、一成さんが作ってくれたロゴやデザインの自分にとってほの意味を理解するのに600日もかかってしまいました。今は体の隅々までそのメッセージが染み渡っております。
この機会を頂いた薮田さんはじめアートフロント、東急の皆様、d47MUSEUMでいち早く我々をご紹介頂きましたナガオカケンメイさんはじめ鈴木将也さん達8/tvの皆様。ご紹介といえば、廣川じゅんやさんが我々を取材に来てくれた最初のライターさんです。白銀高輪のイベントが懐かしい!オキサトさんにも感謝!
ご協力頂きました美術出版社、秋田産業、ピーダッシュ、赤々舎、FIELD様にも御礼申し上げます。
最後に山形から実演に来て頂いた刺し勇こと小野寺さんはじめ、我々に大切な作品をお預け下さる東北各地の工芸家、工人、職人、クリエイター、デザイナー、ライター、音楽家、写真家、アーティストの皆様。
個人的にお世話になった方々にも!伊東屋の皆様、早実魂な皆様、親戚友人家族。ちなみに適当な自分が高校卒業出来たのは常さんと下宿先の下澤一家の皆様のおかげです。もちろん地元のスタッフ、会社の皆、いつもありがとうございます。お名前の出ていない方々申し訳ありません。
宇宙の隅々まで感謝の気持ちが届きますように。

これからの事を。
自分は何が本当にしたいのか、何故工芸なのか、何故東北なのか、東北の魅力とは何か、もしくは何故北川一成さんのデザインなのか。
東京に我々の価値観を13日間おいてみる中で、自分が社会の中で果たすべき役割や今後の方向についての考えは自分の中で、日々戻ったり止まったり進んだりしました。恥ずかしながら、自分がやってきたこれまでの取り組みの意味をやっと自分の体で理解し始めた次第です。
企画展が始まる前に、東北の魅力とは困難な状況の今まさに作られている我々の感性や人間性であり、これが何十年後語られる誇るべき東北の魅力となる。そう考えました。
ではその魅力とは何なのか、
東京やNYには決して真似でき無い、何百年もしくは縄文の時代か続く環境と、今この瞬間、この大変な時代のミックスが生み出す東北発の新たな生活スタイル、価値観に生き方。とは?
八戸や仙台に出店する時、我々は東北の誇りを、東北に住むってこんな魅力があるよね、というコトを郷土に向けて話しかけておりました。
自分と同じように田舎に住んでいて、心のどこかでこう思ってる人達に。買い物するとこもなければスタバもない、昔からの連れや親戚ばっかりの代わり映えない生活。新しい建物が出来ると思えばパチンコ屋かコンビニばかり、回りが馬鹿に見えたり、自分が変に思えたりする事。これだけ情報が多い中であなたが思ってる事ははっきりいってほとんど正しいと思います。
しかしそれは逆の意味で、地に足がピッタリと着き、知的で、思慮深く、自分のルーツを感じながら、取り替えのきかない素敵なモノやコト、ヒトに囲まれた、我々ならではの素敵なかっこいい生き方にもなる可能性を秘めている思います。何も山ごもりとかじゃなくもっと自然で照れなんかなく、普通にかっこいいもの。
コンビニエンスで、ファストなグロバリズムの影響を真正面に受けながら、それでもなお、東京よりニューヨークよりヘルシンキよりロンドンより誇り高き我々の文化。
こんな時だからこそ、我々のスタイルがかっこいいんだと言えるような、日本中に影響を与えていくような古くて新しい価値観。日本や世界の各地で東北発のスタイルが憧れとなり、あなたの真似をしたくなるような。そんな暮らし。
田舎から日本中に、世界中にそんな価値観を発信していくコトが今の自分にとっての目標となりました。
そして北川一成さんはそんな我々の思想の通過点の先を見越し、我々なりの東京の価値観からはどこか外れた、一成さんにしか出来ないエッジの効いた意匠を先に、そこに、置いてくれておりました。作ってもらっておいて、一昨日くらいその意味をやっと理解して感動しました。

せんだいメディアテークはこの震災に向き合い続けるだろうし、八戸ポータルミュージアムは故郷の誇りとなるよう進んでいくと思います。
KANEIRI Museum Shopはまだまだこれからです。

限界は空にあり!

まずはここまで、皆様の温かい応援やご指導に心より御礼申し上げます!

2012/8/21
金入健雄

残り二日間となってしまいました。

SMTと八戸レビュウと我々のこの組み合わせでの展示は

もちろんですが最後になると思います。

明日の20時までみなさまのご来場、

会場にておまちしております!

美大生のフリーマガジンなるものの特集が一成さんとナガオカさんで面白いなあ思ってたら続いて内田真由美さんのネオテニージャパンとかのインタビューも載ってて自分の立ち位置のありがたさを改めて感じたです。 (Instagramで撮影)

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